
釧路で乗馬を楽しんできた。まだまだ初心者の私だが、乗馬は馬とのコミュニケーションが大切なのだと思った。手綱は力を入れず、弛ませず、馬と繋がっている状態が大切だという。手綱が緩むと馬が不安になるのだそうだ。手綱を通してお互いを感じあっているのだ。社交ダンスのリードと同じだなあと思った。女性に居る場所をきちんと示すことが肝心、背中と両腕で枠をつくり、その枠でリードする。女性は自分のいる場所を与えられ、相手の動きを感じられるが、力で抑えられているわけではない。力で女性を動かすのはもっての外だ。かといって女性にリードされてもいけない。きっと子育てもそうなのだろう。力ずくのリードでは、乗馬もダンスも子育てもうまくいかない。きちんとお互いを感じ、相手を尊重しながら進むべき道を示していければ良いのだろう。
友達に誘ってもらい、釧路で馬に乗ってきた。朝8時の便で羽田を発ち、お昼前には釧路の牧場でカレーを食べていた。午後2時間の慣らし乗馬、夕方から日没の夕焼けと星空を楽しみながらの馬に乗っての4時間のナイトハイク。翌日は1日コースで雪原を通り、釧路湿原を見渡せる丘まで雪の中の乗馬を楽しんだ。釧路でおいしいお寿司を食べてその日のうちに自宅に戻っていた。盛りだくさんで充実した2日間だった。
友達から誘われて何かをすることは、自分の枠を広げる良い機会だと思っている。自分で好きだと思うことを、自分の世界の中で続けていると、広がりに欠けることがある。今回のように、その道を良く知る人の計画の中に身を投じてみると、今まで知らなかった世界、それも厳選された素晴らしい世界に身を置くことができる。誘われなければ絶対に知らなかった世界である。
今まで使われなかった筋肉が使われ、眠っていた細胞が目を覚ましたような気分が、すがすがしい。
ブータンのワンチュク国王が来日した際に福島県の相馬小学校を訪問して話をしました。
「竜は一人ひとりの心の中にいます。
私たちは『人格』という名の竜を持っています。
竜は私たちみんなの心の中に居て、『経験』を食べて成長します。
だから、私たちは日増しに強くなるのです。
そして、感情をコントロールして生きていくことが大切です。 .
どうか自分の竜を大きく素晴らしく育ててほしい」 と。
とても深い話を非常に簡単に伝えられておられて驚きました。人格教育をきちんとしている国なのだと思いました。「感情をコントロールして・・」のところは英語ではWe must always be in control of that dragon と表現されていました。訳が難しいところだと思い英文も書いておきます。
人は経験を通して成長する。まさにその通りだと思います。経験は多い方が良い。そして困難は逃げずに真っ向から向かって解決する経験となれば、それこそ力となるでしょう。
近頃の親御さんは、なるべくわが子に辛い経験をさせたくないと、「こうなったらどうしよう。ああなったらどうしよう」と先回りして、辛い思いをさせないようにしている傾向があります。そうして困ることもなく育ったとしても、どうしてその子たちが、人の役に立つ人間になり得るでしょうか。
最近また読売新聞にブータンに関する記事が載っていました。ブータンも近代化に向けて動いているようですが、ツルが飛来する標高3000メートルの山あいの村で、ツルのために電柱を立てることをやめて、費用も時間もかかる地中方式を選んだというのです。何年間か電気のない生活を続けなければなりませんが、村人はツルのためにそれを受け入れたそうです。その結果、観光客が増えたと記事は伝えていました。
幸福度ナンバーワンの国ブータンと聞いただけではピンときませんでしたが、国王の竜の話やツルの話を聞くと、しっかりした哲学のある国なのだと改めて感心しました。
昨年12月の読売新聞の「教育ルネサンス」というコーナーで「文章題 絵に描いて理解」というタイトルで、糸山泰造氏が代表を務める「どんぐり倶楽部」が紹介されていた。算数の文章題を見てすぐに「分からない」とか「習ってない」という子や「わり算?それともかけ算?」と性急に答を出そうとする子に、易しい問題から絵をゆっくり描かせるのだという。言葉をイメージ化する習慣をつけるには、ゆっくり味わうことが大切だからだそうだ。また、「小学生までは、多様な思考回路を作る時期。自然の中で工夫して遊び、豊富な視覚イメージを蓄積することが、人生を楽しむための基礎力になる」と続ける。「工夫して遊び」とか「人生を楽しむため」など、何気ない言葉に深いな~と感じるものがある。自然の中でただ遊ぶだけではなく、自分で工夫して遊ぶ、基礎力もただ文章題を解くための基礎力でなく、人生そのものの基礎になるというのだ。
算数に不安があるからと性急にドリルをたくさんやらせたたり、塾に行かせたりする親御さんがいらっしゃるが、それこそゆっくり味わいながらイメージ化する原点に戻ることをお勧めしたい。
私は、多少計算ができなかったり、遅かったりする子でも、文章題を読み、絵や図を描いて考えようとする子であれば、心配はいらないと思っている。活字からイメージを浮かべられない子に考える楽しさを教えることに比べれば、計算をできるようにするのは、遥かに簡単だからだ。
改めて、イメージをする力やイメージを表現する力の大切さを感じた。
AKB48が結成されてからレコード大賞をとるにいたるまでを扱った番組を見た。秋元康氏がプロデュースしたと聞いていたので、当然のように成功したのだと思っていたら、そうではなく、結成からすでに6年経っているのが意外だった。
秋元康が「会いに行ける身近なアイドル」をつくろうと、素人の女の子たちを集めてつくったとのことだった。
番組を見ていておもしろかったのは、逆境をチャンスに変えていく秋元氏の発想と、ファンの感想や意見を取り入れていく過程だ。
専用の劇場をつくろうと、マネージャーが場所探しをして、やっと見つかったのがたまたま秋葉原のドンキホーテの8階のフロアーだった。しかもステージにしたい場所には太い柱が2本ありとても理想的とはいえないところだった。秋元の反応は「おもしろいね~!」。劇場での活動はおたく文化のメッカ秋葉原で口コミによって少しずつ広がり、欠点だと思われた2本の柱も、柱が邪魔で見にくかった観客からは、次は良い席で見たいとリピーターとなった。
ファンの声を常によくキャッチしていた。もっとも良くステージを盛り上げたファンに月間MVPとしてTシャツを贈った。「見かけだけでは、誰がどれだけ応援したかは分からないではないか」とMVP制度にクレームがついた。秋元氏とマネージャーは月間MVPの企画を1回で辞めた。そして「企画は間違いであった」と素直に認め謝った。「秋元氏がソロや選抜メンバーを決めるのはおかしい。秋元氏は分かっていない」との声に総選挙で決めることにした。
斬新なアイディアを持ち直ぐに実行するだけではなく、常にファンの意見に耳を傾け、ファンのクレームに間違いは認め・謝り・撤退する。秋元氏の秋元氏たる所以がここにある。
いつまで待っても人気が出ない時期に「もう辞める」というメンバーに「もう少しだけ僕を信じて付いていきてくれ!」と言える凄さも名プロデューサーと言われる所以だろう。
AKB48結成からレコード大賞受賞まで、劇場に、AKB48のすぐ傍に秋元氏の姿があったのが印象的だった。
読売新聞の「親子ホットライン」に親子のコミュニケーションについてのアドバイスが書いてあった。「タレントになりたい」と言いだした娘に父親としてどう対応するかというものだった。「まじめに考えろ」と言いたい父親に対して「頭ごなしの叱責は逆効果」と諭す。そして「徹底的に話を聞く」ことを勧める。夢を持つのは素晴らしいという立場を示し、「なぜタレントか」「どうやってなるのか」などを質問し、答えられないことは自分で調べさせる。親としての意見を伝えるのは最後で「やめなさい」と言うのではなく、「お父さんは心配だ」と柔らかく伝えることが良いという。
たまたま「フットルース」という映画を観た。ダンス好きが集まる場所へ出かけて行こうとする娘に、父親は「行くな!」と否定する。娘を心配するが故なのだろうが、無論娘は猛反発する。解決はボーイフレンドが父親とじっくり話をしたことだった。
対立関係を作るのではなく、お互いの気持ちを聞き、理解する、そして話合うこと。さまざまな場面でこんなコミュニケーションが求められている。
スポーツで素晴らしい功績を残した人が、モラルに反した事件で、新聞やテレビのニュースで世間を騒がせることが少なからずある。スポーツでは人間性は育たないのだろうか。
昨年の高校野球で春夏優勝した沖縄の興南高校の理事であり、野球部監督の我喜屋氏がロータリークラブで講演した時の原稿を読んだ。
残飯だらけの寮の食事、夜遅くまで起きていて、朝起きられない生徒たちを目の当たりにした我喜屋監督が最初にしたことは、選手達の生活の見直しであった。「心から直していこう」と。
中でも面白いと思ったのは、朝の散歩だ。監督の言葉はこうだ「散歩というのは研修でもよくやります。これには落とし穴があるのです。先頭の人は目標を見て歩きますが、二番目から後ろはただ連れられている状態で、五感を活性化しながら歩くということが薄れてきます。ですから、ばらばらに歩きなさい、目標は自分で決めなさいと言いました。そして、見てこいよ、聞いてこいよ、触れてこいよ、においをかいでこいよ、と。五感を通して情報を集めてこい、その後、1分スピーチが待っているよ。誰にあてるかわからんぞ・・・・」
一人ひとりに主体的に生きるということを伝えている。五感で情報を集め、感じ、考え、表現し伝える「生きる力」だ。
その他、監督が言っていることは、相手への気配りと心の豊かさであった。心の豊かさについて、優勝旗に次のように語らせている。
「僕を連れて行ってくれるにふさわしいチームしか僕はついて行かない。でも、野球だけじゃだめだよ。心も備わってなきゃだめだよ。地域と一体感はあるの?僕が行った時、みんなが喜んでくれるの?」
監督の思いが本当に生きてくるのは、選手たちが社会に出てからだろう。スポーツでも勉強でも、指導者の心に「豊かな人間を育てる」という思いがあるかどうかが問われるのだと思う。
今年は紅葉の時期が遅く、どの寺も紅葉が始まったばかりだったが、自転車の快適さがその穴を埋めてくれた。紅葉の時期の京都は車の渋滞がひどいので、ホテルで貸していた電動アシスト自転車を借りて京都の寺を回った。
帰って来て、さっそく電動アシスト自転車を買った。最初の休日は森のピザ屋「ドリームファーム」まで2時間かけてピザを食べに行った。今までは上り坂が恐ろしく自転車で行こうとは思わない場所だった。電気の力を借りてもやっと辿り着いたという感じだったが、ピザを頬張る自分が誇らしかった。
次の週は越して来て1年少し経った相模川近くの家の周りを散策した。今まで知らなかった世界がそこにはあった。河原でラジコンのヘリコプターを飛ばす人、フナ釣りをしている人、それぞれの楽しみがそこにあった。家は平均して面積が大きく、人々がゆったりと豊かにくらしているように感じた。
翌日は車で自転車を都内に運び、皇居の近くを走った。(さすがに平坦なところなので電動自転車は持っていかなかったが・・・)皇居の内堀通りでは歩行者天国ならぬ、「自転車天国」を実施していた。片側3車線4車線の道路を通行止めにして自転車に解放しているのだ。車を気にせずに高層ビルと皇居付近の紅葉を楽しみながら走れるのは、快適であった。皇居の周りを色とりどりのウエアーで走るランナー、散歩を楽しむ人、家族で自転車に乗る人と、さまざまな休日がそこにはあった。
これらの経験は、すべて京都で電動自転車を借りてみようという思いから始まっていると思うと人生の面白さを感じる。ちょっとした決心でどんどん変化していく人生。思うことと実行することで人生はできているのだと改めて実感する。
子どもの言ったことはすべて信じることが大切だと思っている方がいらっしゃる。子どもたちは大人に様々な言葉を投げかけ、大人がどう反応するかを試している。その反応を見て自分の行動を決めていく。おとなが何でも言ったことを信じるのだと思えば、都合の良いことを言って、ごまかす術を身につけてしまう。一度子どもがこれを身につけてしまうと、親は子どもの本当の姿を知ることができなくなる。子どもはいつもごまかしながらの人生を送るようになる。
子どもが何でも言える環境をつくること。子どもの抱えたトラブルを受け止め、子どもと一緒に解決への道を探ること。お父さんもお母さんも必ず一緒にいることを知らせることが大切なのだ。
子どもの言葉を簡単に信じるのではなく、きちんと見極め、ごまかしや嘘は通用しないことを知らせることも、優しさなのだと思う。
森を背景にモダンな大学の校舎のような建物が目に入った。遠くにはペンションのような宿舎が並ぶ。サッカーコートやスイミングプールもあった。これが、韓国が国を挙げて取り組んでいる「英語村」の外観だった。
建物の中に入ると、郵便局のブース、空港のブース、グローサリーストアーのブースと40以上のブースがある。英会話のテキストがそのままブースになっていて、ここでネイティブの教師が指導し、実際の英語の会話を身につけられるようになっている。
学校が児童を連れてきて利用するほか、週末は個人的にも利用できるようになっていた。
私も英会話スクールを経営していたころ、同じく「英語村」と銘打ってイベントを企画していた。教科書で学ぶだけでは物足りず、実際に使う場面を作りたかったからだ。もちろん個人のスクールだったので、イベントとして年に1~2回行っていただけだった。それを韓国は国がお金をかけて施設を作って、民間が運営する形で実現している。
日本ではやっと今年度から小学校で年に35コマの英語の授業がはじまったばかりだ。内容も国際理解であって英語を学習する形にはなっていない。
日本が今の韓国のレベルで英語教育に取り組める日がくるまでにはまだまだ相当な時間がかかるのだろうと思ってしまう。
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